白癬菌とは糸状のカビです。このカビが感染するのは皮膚です。このカビが感染した皮膚の状態を白癬と呼びます。
白癬菌は皮膚の角質層にある、ケラチンを栄養源にして増殖するため、体のほとんどの場所に白癬菌は感染する可能性があります。爪にも硬ケラチンと呼ばれるものが存在するため、白癬菌が感染します。これを爪白癬と呼びます。足に白癬菌が感染したものを、足白癬と呼びます。よく、水虫と呼ばれているものがこれにあたります。
白癬菌はカビのため、菌糸を伸ばして勢力を拡大します。そのため、大きさを正確に表すことは難しいと言えます。
白癬菌の大きさは菌糸の太さで表されることが多く、その大きさはおおよそ、5μm(マイクロメートル)といわれています。1マイクロメートルは1メートルの10のマイナス六乗です。5μmは一版的な髪の毛の約20分の1といわれています。
あまり実感のわかない数字や比較かもしれません。皮膚科医が白癬菌の診断をする場合は患者の患部から、皮膚の破片や爪の欠片を少しだけ削り取ります。それを倍率100倍ほどの顕微鏡で観察します。この検査で白癬菌が発見されれば、白癬と断定されます。つまり、白癬菌を100倍ほど大きくすれば、肉眼で見える大きさになる、と言えるでしょう。
白癬菌は皮膚に付着した程度なら、24時間以内であれば石けんなどで洗い落とせる、と言われています。こうしたことから、肉眼では見えない大きさですが、毎日きちんと体を洗っていれば、白癬菌をむやみに怖がる必要はないと言えると思います。
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