白癬をアルコール消毒で治療しようとされる方がいらっしゃいます。しかし、これは効果はありません。
白癬は白癬菌によっておきる感染症です。水虫と呼ばれる症状が、白癬の分類では一番多い症状です。
アルコールは強力な殺菌力を持っているため、白癬菌がアルコールに直接浸されれば、ひとたまりもなく死滅してしまうでしょう。しかし、白癬菌は皮膚の内部にまで感染しているため、アルコール消毒では白癬菌を死滅させることはできません。
治療、ということではなく、白癬の予防、ということであれば、アルコール消毒は効果があります。
白癬菌が皮膚に感染する過程としては、まず、体の皮膚のどこかに白癬菌を含んだ垢などが付着し、その後、24時間以上皮膚に白癬菌が付着していると、白癬に感染し始めます。
この過程で、白癬菌が付着してから、24時間以内に石けんなどで体を十分洗えば、ほとんどの場合、感染はしません。このため、普通に毎日お風呂に入って、体を洗っている方はあまり気にすることはありません。
しかし、身近に真菌に罹った家族がいる方、不規則な生活を送っている方、などはより予防に注意しなければなりません。そうした場合にアルコール消毒が有効です。
皮膚に付着した白癬菌をアルコール消毒によって、ぬぐい去り、また白癬菌の餌となる体の分泌物などもぬぐい去ることが出来ます。
身近に罹患者がおり、規則的にお風呂には入れない場合などは、数時間ごとに、靴に覆われた場所だけでも、アルコールを浸した布でよく拭き取ると真菌予防に効果絶大です。
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