白癬とは白癬菌が皮膚に感染した状態を指します。白癬菌とはカビの一種で、白癬菌が足に感染したものを足白癬と呼びます。足白癬は水虫の名前でおなじみのものです。
水虫と聞いて、かゆみとの連想が容易になった方も多いでしょう。テレビCMなどでも、大げさに足を掻きむしっているものがありますし、公衆浴場や職場、あるいは家庭で、CMと同じように悲痛な顔をして足をかいている方を見かけることもあると思います。
しかし、白癬菌は皮膚の角質層にある、ケラチンというタンパク質を栄養にして増殖するため、皮膚のあるところであれば、どこでも白癬に感染する可能性があります。そして、白癬菌にも、種類があります。
意外なことに、白癬菌が角質層に感染しても、かゆみは感じません。白癬菌が皮膚の中で、角質層の内部にある顆粒層などに菌糸を伸ばし、炎症を起こしたとき、激しいかゆみを感じることになります。
数ある白癬菌の中には、この症状が起きないものもあります。また、爪白癬では、爪自体にケラチンが含まれているため、白癬に感染しますが、爪には知覚神経がないため、爪白癬自体ではかゆみを感じません。
ですが、白癬菌を放置しておくと、白癬菌の感染が拡大していきます。それだけではなく、身近にいる人まで白癬を引き起こすことになりかねません。また、白癬菌は感染力は弱いですが、いったん感染すると、治療が長期になりがちです。
皮膚のトラブルで、原因のわからないものは早急に改善して欲しい症状がなくても、皮膚科で診てもらうようにしましょう。
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