温泉に入って白癬、すなわち水虫を治療しようとする人は意外に多いようです。
温泉に入っている硫黄が水虫の原因菌である、白癬菌を退治してくれるのではないか、と考える人が多いようです。
しかし、現代においては、むしろ水虫の方は温泉を控えた方がよいでしょう。
まず、第一にふっくらとしたお風呂マットなどに自分の白癬菌が大量に落ちてしまうことを考えましょう。垢などに含まれる白癬菌は肌から剥がれ落ちても、数週間は感染力があるといわれています。いくら気をつけても、どこかで他の方が触れる場所に白癬菌を残してしまうでしょう。
第二に温泉などより、現代の医療による治療の方がはるかに安価に、はるかに手軽に、そして確実に白癬を治療することができます。皮膚科医に行かなくても、市販の塗り薬などもかなり効果の高いものが発売されています。
逆に、水虫がうつるから、温泉に行きたくない、社員旅行などで温泉に行くのが憂鬱だ、という方もいらっしゃるでしょう。確かにその心配はもっともです。温泉で治そうとする人もいるでしょうが、自分が白癬にかかっていようが構わず温泉などに行き、おまけに治療も消毒もしない、という方も多くいるかもしれません。
ただ、白癬菌は皮膚に付着しても24時間以内に石けんなどで洗い流せば、白癬に発展することはまれです。それでも心配な方は消毒用アルコールなどを持ち歩きましょう。今は霧吹きタイプもあります。温泉からあがったら、そういったもので消毒し、タオルなどで拭き取りましょう。これで白癬菌が皮膚に残る可能性はほぼなくなります。
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