猫の白癬は、基本的に人間の白癬と同じように、白癬菌が皮膚に感染することによって起こる感染症です。このため、猫から人間に白癬がうつることもあれば、人間から猫に白癬がうつることもあります。
放し飼いの猫の場合、多くは他の猫や犬などから白癬菌をもらってきます。白癬菌は毎日石けんなどで洗えば、流れ落ちて皮膚に感染することは少ないため、猫を放し飼いにするのであれば、毎日シャンプーをしてあげれば、白癬の予防になります。
また、ストレスにさらされていたり、栄養不良など、猫の健康状態が悪化していると、白癬に感染しやすいことがわかっています。当然ながら、健康状態がよければ、他の病気にもかかりにくくなります。飼い主はワクチン、栄養のある餌、新鮮な水など、基本的なことにまず、注意するべきでしょう。
猫が白癬に感染した場合、円形に毛が抜け落ちます。毛が抜け落ちたところの皮膚と毛が残ったところの皮膚の境目にはフケやかさぶたが見えることがあります。猫は人の白癬と違い、白癬によってあまりかゆみを感じないようです。
猫が白癬にかかったと診断された場合、塗り薬などを使います。獣医によっては、白癬菌対策の薬入りのシャンプーを使う場合もあります。白癬菌は高温多湿を好みます。このため、夏場などは分厚いコートとなる患部の周りの猫の毛を刈り取ってしまう場合もあります。
猫は白癬にかかっても、いつもと同じように体中を舐めて毛づくろいしようとします。これは仕方のないことですが、これによって感染が広がることがあります。できるだけまめに洗ってあげたりすることによって、体の白癬菌を減らしてあげましょう。
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